理想ダイオードの部品セットです。
理想ダイオードは、順方向電圧(Vf)のほぼゼロなダイオードです。
LTC4412でコントロールしています。
PチャンネルMOS FETは2SJ673で、ドレイン電流36A、オン抵抗17mΩと、低い抵抗値です。(発熱が少ない)
基板の大きさは25mm X 50mmと小型です。
基板、端子台4つ、2SJ673、LTC4412のセットで、送料込み(クリックポスト)2,000円です。
プリント基板の在庫が切れたので、しばらく頒布を休憩致します。
ご質問やその他お問い合わせはコメントからお願い致します。
LTC4412はゴマ粒ほどに小さくて、吹けば飛びますし、シルク印刷も見にくく苦労します。
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制作例(使用例)
移動運用にサブバッテリーを走行中に充電します。
順方向電圧が極小なので、メインバッテリー同様にフル充電できます。
また逆流しないので、エンジン始動(セル)時に吸い取られません。
安全のため、メインバッテリーからは20A程度のFUSEを入れます。
参考:
データシート
LTC4412 ・低消費電流:11μA ・バッテリ電圧範囲:2.5V~28V
2SJ673 ・ドレイン電流(DC):36A ・ドレイン・ソース間オン抵抗:17mΩ ・許容損失(25℃):32W
使用例:

MOS FETのON抵抗 17mΩとして、ディレーティング無しでMaxの36Aの電流を流したと過程すると、このMOS FETでの発熱は22Wとなります。
ディレーティングで20Aまでとすれば、6.8Wです。
ナツメ電球が5Wですから、その同程度の発熱があるので放熱器が必要です。
実際には常時20Aもバッテリー充電に流れません。
5Aからせいぜい10Aになるように工夫した方がバッテリーのためにもなります。
10Aであれば1.7Wの発熱です。
P(watt)は電流の二乗で効いてきます。
ちなみに17mΩに20Aを流すと0.34Vの電圧降下です。これは一般的なシリコンダイオードのVf=0.7Vに比較して半分です。
すなわち、シリコンダイオードに20Aを流すと14Wも発熱します。10Aであれば7Wです。
シリコンダイオード 理想ダイオード
5A時 3.5W 0.4W
10A時 7W 1.7W
20A時 14W 6.8W
更にこれだけではありません。
5A時の電圧降下は0.085Vです。
2A時の電圧降下は0.034Vです。もう無視できる電圧降下です。
言わんとすることは、メインバッテリーからサブバッテリーへの充電は満充電まで行えることが最大の利点です。
余談ですが、シリコンダイオードに大電流を流すとアッチッチになります。
なので、放熱器やシャーシにネジ止めして放熱するのが前提です。
大電流ダイオードブリッジの例